//build/ から de:code 2015、その先へ vol.2
聴講セッション 2日目
引き続き、2日目の聴講セッションです。
1日目はこちら↓
話題の Drone(ドローン) と 新スマートデバイスが青空を臨む
良い意味でも悪い意味でも話題のドローンのお話。
様々な利用における可能性を持っているドローンですが、現状使用するにあたっての規制・法律から、様々な機種の紹介、実際に飛ばしてのデモなど盛りだくさんのセッションでした。
Azureとドローンを連携させた飛行中の映像配信や、温度センサーを搭載して室温をリアルタイムでAzureへ送信→Excelで可視化したり、Intel Compute Stickをドローンに搭載してリモート操作を行うなどのデモを次々と披露。
また、業務での使用例として、Surface Proと実際の3D地図データを使用した、ドローン操縦のシミュレータの実演がありました。さらにOculusRiftにも対応し、将来HoloLensにも対応できそうな雰囲気も…。
講演中にTwitterへ投稿されたつぶやきは #spl003 のハッシュタグで検索できます。 会場の写真を見たい方はこちらからどうぞ。
https://twitter.com/hashtag/spl003?src=hash
実例をただ見るだけでなく、今後、いろいろな使い方を想起させる面白いセッションでした。聴講中に「こんなものを作りたい」とイメージが湧いた方も多いのではないでしょうか。
Azure を利用した IoT データ分析
Azureの機能をふんだんに使ったデモを中心に繰り広げられるセッションです。
- Event Hubs
- Machine Learning
- Stream Analytics
- Power BI
のような機能がメインで使用されていました。
デモ中心のセッションとしては珍しく、聴講者も参加してのゲーム形式で進行します。
あらかじめ入力されたプレイヤーのプロフィールと、ゲームの結果を機械学習の材料とすることで、新しくゲームに参加したプレーヤーの結果予測値が算出されます。
また、ゲームを進める際に、リアルタイムに結果と予測値が変化し、それを可視化しているグラフも変化していきます。
ほかにも、加速度・照度・温度を検知できるセンサーとGPSを用いて、自宅から目的地までにどのような出来事があったのかを地図上に可視化するデモや、Kinect v2を使用して、ドライブ中に眠っている顔を認識すると起こしてくれるデモなどがありました。
新しいクロスプラットフォーム開発 Visual Studio Code
Windowsだけでなく、iOS、Linuxでも動作するVisual Studio Code (以下VS Code)の機能紹介セッションです。自分の観測範囲では、//build/で一番の驚きをもって迎えられていたツールだと思っています。
セッションは、VS Codeを使用してのライブコーディング形式で行われました。
また、聴講者にはショートカットの一覧を印刷した特製のチートシートが配布されました。感謝♪
Visual Studio Codeの立ち位置としては、エディタ以上IDE未満といった感じです。
よって、アプリのプロジェクト等を作成するときは外部ツールを使う必要があります。
当日のデモではYEOMAN(http://yeoman.io/)を使用していました。
当初は日本語IME使用時のスペース入力などに難があったのですが、6月のv0.3.0アップデートで改善されていましたね。フィードバックを送ってすぐに改善されるとやはり嬉しいものです。 今後もVisual Studioと同じく、頻繁にUpdateがあると思いますので、使いつづけて行きたいツールのひとつになりました。
VS Codeの最新情報、ダウンロードはこちらから↓
https://code.visualstudio.com/
Windows 開発における Visual Studio Online を用いたプロジェクト管理
Visual Studio Online がWindowsの開発でどのように使用されているか、また、規模の大きいチームでのアジャイル開発をどのように行っているかの紹介です。
最初にVS Onlineの前身であるTFServiceを使っていたのはWindowsPhoneの開発チーム。その後、OSチームと管理ツールを統一することになり、VS Onlineを参照するようになったのだとか。
当初は縦割りの管理や意識がまだ強く、横の連携が困難な時もあったそうです。
「キッチンを共有しないチームにパーミッションはあたえられない」という言葉が、これまで持っていたイメージとかけ離れていて衝撃的でした…。
そこから徐々にアジャイル開発に適した組織・文化を形成していく過程の紹介に進みます。
マイルストーンではなく、機能が使えるようになる日を決めること、VS Onlineではオープンドア(会議、メール対応等をすべて含む時間)での見積もりを使うことなど、方法と意識双方を変えていくことが大切であるという印象を持ちました。
最後に、アジャイル開発に向くPJとして、クラウド、モバイル、マルチプラットフォームを挙げていました。
今後、上記の開発が増えるにあたり、他でもVS Onlineが使われる機会も増えていくのではないかと感じます。
Windows 10 for Phone の全て
WindowsPhone端末用のOSである、Windows 10 for Phoneの解説セッションです。
Continuumなど、OS自体の機能紹介もあったのですが、特に力を入れていたのは、動作するアプリとアプリ作成の機能に関する説明だったように思います。
これまでの資産で、Windows 10 for Phone で動作するアプリは以下の3つ
- XAP (Silverlight Application Package)
- AppX (Microsoft Windows 8 App Package)
- ユニバーサルアプリ
今後推奨されるのはUWP(ユニバーサル Windows プラットフォーム アプリ)です。公式では「Windows 10 ベースのすべてのデバイスで高性能の画面を持つ」と説明されてますね。
https://dev.windows.com/ja-jp/design
UWPはWinRTの延長であり、これまでユニバーサルアプリとして作っていれば、ソースコードをそのまま適用することができます。
他、AndroidのapkをWindows10で動作する形式に変換できる、Project Astoriaのデモがありました。
これはapkをそのまま内包する形で変換するため、apkのソースコードが必要ありません。一般公開は今年の夏だそうです。