書籍:色のユニバーサルデザイン
正式名称は、
「誰もが見分けやすく美しい色の選び方 色のユニバーサルデザイン COLOR UNIVERSAL DESIGN BOOK」
- 作者: (財)日本色彩研究所,(社)全国服飾教育者連合会
- 出版社/メーカー: グラフィック社
- 発売日: 2012/03/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以前から、このような本が欲しかったのですが、手頃で、あまり分かりやすい書籍がみつからなく、難儀しておりました(色覚の説明で一番分かりやすいのが「人体」の学習図鑑だったという始末…。)
先日、TFSUGの帰りに立ち寄った書店で、この本を手に取り、衝動買いしたのでご紹介。
色覚異常の人や、高齢者から、普段日常で使用されている配色が、どのように見えているかのシミュレーション画像と、その原理の説明が分かりやすく載っています。
1人1人、色彩の見え方は異なるため、シミュレーション画像は完全な再現とはいきませんが、どのような配色を避けるべきかの目安になると思います。
私が学生時分、バリアフリーとか、ユニバーサルデザインといえば、視覚や聴覚に関わるものが多かったのですが(Webページは音声読み上げでも問題ないように等)、色彩については、男性の20人に1人が色覚異常であり、高齢者が増加しているという実情を考えると、デザインにおいて、避けて通れない問題と思います。
少し前も、居住区域の自治体から、津波ハザードマップが発表されたのですが、浸水区域が薄い紫と緑の微妙な濃淡で表されていて、なんとも分かりづらい。
高齢者のご家族を持つ方からは「微妙な濃淡が判別しづらい」というご意見があり、色覚異常を持つ知人からも「どこが危険な箇所なのかが分かりづらい」と不評でした。
上記ハザードマップの他にも、知人の話を聞いているだけで「緑と赤のLEDが判別しづらい」「鉄道の路線図が見づらい」「サバイバルゲームの赤いフラッグが見えない」など、様々な事例を聞きます。
#最後の事例は趣味の物事なので、黄色のマーカーにでもすりゃ良いのですが;
#あ、「ぷよぷよ」で色が区別できないってものあったな…。
最近は結構マシになってきましたが、とかく「自分の見えている景色は、他の人にも同じように見えている」と思われがちなのか、意識して配色・デザインされていない物を見てしまうと残念に思ってしまいます…。
(特に公共系のWebページや、掲示物・配布物など)
今後、ソフトウェアのGUIや、Webページをデザインする機会があったら、配色のユニバーサルデザインも考慮に入れなければと、改めて感じました。
「ノンデザイナーズ・デザインブック」とならんで、デザイナーさん以外の方にもオススメの1冊です。
- 作者: Robin Williams,吉川典秀
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2008/11/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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